平成25年11月9日(土)午後1時30分より、北農健保会館において、「マイナンバー制に係る研修」が開催され、全道より51名が参加しました。
北海道行政書士会吉村学会長のご挨拶の後、電子政府コンサルタントの牟田学氏を講師としてお迎えし、研修を行いました。
江谷清和業務企画部長より研修内容の報告と、札幌支部の東宮淳二会員より感想を寄稿いただきました。
「マイナンバー制に係る研修会」を終えて。
北 海 道 行 政 書 士 会
業務企画部 江 谷 清 和
研修会のサブタイトルは、「マイナンバー制度で変わる?行政書士業務」と題して行われ、前半は、マイナンバー制度(以下、「制度」といいます。)の全体概要の説明がなされ、個人に対しては、必ず付与される個人番号と任意で取得する個人番号カードがあり、個人情報の保護には新たな法整備が行われ、法人には、もれなく法人番号が付与される。
この制度の根幹を成す法律は、「マイナンバー法」と「36の関連整備法」により構成され、制度が目標とするポイントを整理すると以下の3ポイントになります。
1)社会保障・税の一体改革
改革しないと社会保障が維持できないことから、制度は改革の最大のポイントで
あり、結果として業務、手続、書式が変わり添付書類が削減できる。
2)電子政府・電子自治体
個人番号や法人番号により、各省庁、各自治体で情報の共有化及び自動処理が実
現でき、行政事務の効率化と透明制が推進される。
3)個人情報保護の厳格化
第三者機関と本人が、個人情報を監視する仕組みを構築し、本人確認の方法が変
わり、我々士業への本人確認の厳格化を求めてくるものと考えられます。
また、後半では制度への対応と活用を示唆され、この制度がもたらすビジネスチャンスを行政書士業務、企業活動から分析し、種々のビジネスシーンでの諸課題も併せて説明頂きました。
我々、行政書士の業務においては、業務の変更、パソコンのシステム変更、個人情報保護に対する厳格な対応が求められます。
また、中小企業側も同じように制度に対応すべく、ビジネスの仕組みを変革せざるを得ないこととなります。
なお、政府が想定している制度のロードマップ(案)では、未確定のところが散見され、平成28年度の本格稼動まで、政省令等の整備が進められますので、行政手続きの代理人(実務者)としての意見・提言を行う必要があることも示唆されるものでした。
以上
<<研修の様子>>
マイナンバー研修受講感想文
札幌支部 東宮 淳二
私は行政書士登録してから毎年、住民基本台帳カードを利用してe-Taxで確定申告をしていますし、行政書士の電子証明書も持っています。
そういったことにも関わるマイナンバー研修でした。その中で「公務員の仕事の半分くらい、士業の仕事が8割なくなる。」というショッキングな内容もありましたが、法改正などの変化に対応するのが我々の役目と思います。
マイナンバー制が導入されるようになったら、我々の仕事のやり方が変わってくると思います。マイナンバー制の利用や効果など様々なメリットがありますが、個人情報の利用と本人確認を慎重にしなければならないと思います。
法施行が3年後ですので、やってみないとわからないこともあるかもしれません。今のところ関連法令の整備の準備が進められているようですが、法施行に間に合うように、今から準備をしていかなければならないと思いました。
講師の牟田様、誠にありがとうございました。